この作品をひと文字で表すと“美”ですね。
何が“美”なのかというと、スクリーンに映し出される「画」であったり、登場人物の、そして鑑賞後の観客の「心」だったり。
心が浄化されるようなピュアで美しい作品でした。
今までにありそうなのに、なぜか無かったネス湖のネッシーの映画です。
近年は「監督で」「出演者で」「原作で」というような選択で、鑑賞する作品を無意識に選んでしまっていたのですが、今回はまだそういうことを意識しなかった頃のように「内容で」選んで鑑賞しました。(鑑賞後に知ったのですが、原作がありました『ベイブ』と同じ
ディック・キング=スミスさんだそうです)
この映画に興味を持った人が想像するであろうストーリー展開、
おそらくそれがそのまま映像化されていると思います。
でもそれが逆に、期待通りの感動を生み出してくれたように感じます。
ある意味古典的なその作りは、後年に語り継がれるファンタジーの名作として、世代を越えて人々の心に残っていくような気がします。
まるで童話の挿絵のような、スコットランドの美しい自然と雰囲気のある街並み、
クルーソー(ネッシーの名前。なぜ“クルーソー”なのかは観ると解ります)が活き活きと泳ぐ姿、
これらを大画面で観るだけで、劇場に足を運ぶ価値があると思いますよ。
キャスティングが絶妙で、出演者のみなさんそれぞれが自然な演技を魅ていました。
特に
エミリー・ワトソンと、
ブライアン・コックスの雰囲気は素晴らしかったですね。
そして主人公の少年
アレックス・エテル君、彼のおかげでこの作品の持つ純粋さが倍増しました。
若干合成が粗く感じるシーンがあったのが残念。
それはありえないだろー!なんて部分もありますが、そこは突っ込まずに純な心で楽しむことをオススメします。
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