製作が決まりキャストが発表になった頃から、胸が張り裂けそうなほど期待が高まる・・・
その様な作品には人生でそういくつも出会えないと思います。
でもここにそんなひとつの作品が生まれました。
何度か書いた記憶がありますが、あえてもう一度書かせていただくと、僕が洋楽を聴き始めたきっかけはマイケル・ジャクソンの「Thriller」です。自然な流れでマイケルの過去のアルバムをさかのぼり、
ジャクソン5から
ダイアナ・ロス&シュープリームス(スプリームス)、そしてモータウンサウンドからブラックミュージック全般へと好きな音楽は広がっていきました。
それとほぼ同時にマイケルの群舞からダンスにも興味を持ち、MGMミュージカル作品からブロードウェイミュージカルへと広がり、今日の趣味になり続けています。
だからこの作品への期待の気持ちは自然に生まれていました。
残念な事に世代的に『DREAMGIRLS』の舞台は鑑賞していません。
とりあえず映画版サントラは数回聴いただけであえて封印。その代わりに、ブロードウェイオリジナルキャスト版のサントラを毎日のように聴きながら準備をして公開日を待ち望みました。
大げさのように思う方も多いでしょうが、少しでもこの作品を心の面でもベストの状態で鑑賞したかったんです。
最良の音響で鑑賞したかったので一般公開を待ち、地域でも音楽映画に音響が合うであろう劇場まで公開日に遠征してきました。
ところでどういうことでしょうか、この完成度は。期待を大幅に上回っていました。
このまま何時間でも見続けたい。それが率直な感想です。
何度も涙が溢れてきたし、モータウン好きの方ならおもわずニヤついてしまうシーンも多かったですよね!
ファッションと音楽で年代を語っているのも面白かった。
でも冷静に振り返ると、この作品って幅広い層にオススメはできないかもしれません。
ストーリーはものすごく単純なうえに歌が大部分を占める。
このジャンルが好きな方なら、文句なしに高得点だと思います。
なにより素晴らしいのが配役。これほどまでにハマりきっているキャスティングも珍しいと思います。
メインキャストを他の誰かに・・・と考えても今以上の人達は思い浮かびません。
さらに個人的に好きな人が多く出演していて、
ビヨンセ、
ジェイミー・フォックス、
エディ・マーフィーの3人に関しては出演作は必ず観るくらいのファンなんですよ。
特にビヨンセはがんばってた。10kgのダイエットして役に挑み、メイクの効果もあるけどダイアナに似てた。
自分の意見を押し殺し“レコード会社にやらされている”感が表情にすごく表れていたように思います。純粋に歌が好きな女の子 〜 デビューしたものの押さえた歌唱法 〜 そして“Listen”での熱唱までを素晴らしく演じていました。
そして
ジェニファー・ハドソン。アメリカン・アイドルとディズニー・クルーズラインに関わってた子ですよ。ほっとけません。応援せざるを得ません。
衣装もメイクも照明も美しく、スクリーンに映るシーンすべてが名場面。
製作陣、出演陣の意気込みがビシビシと感じられました。
もちろん脚本や演出も素晴らしくて、このレベルで完成させたビル・コンドン監督にはもう脱帽です。
エンディングのカーテンコールのような演出も最高でした。
観ると元気や明日からへの活力が沸いてくる方も多いでしょう。
この作品をきっかけにモータウンやブロードウェイに関心を持つ人が増えるといいなぁ。
ところでこの舞台はもう一度リバイバルされないのでしょうか?飛んで行く決意していますよ!
ドリームガールズ公式サイト
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